JBoss BPM Suite で動作する 住宅ローンのデモ |
今週は、Red Hat のお客様を対象に Red Hat JBoss BPM Suite Beta 1 を公開しました。バージョン 6 の正式リリースへ向けてのマイルストーンです。
ベータ版のリリースが近日中にアナウンスされるはずですので、製品の詳細には触れません。簡単な手順でお試しいただける「住宅ローンのデモ」を通して、一足先に Beta 1 で遊んでいただければと思います。
このプロジェクトは、前回ご紹介した JBoss BRMS 用のデモと同様にすぐお試しいただけます。作業内容は、プロジェクトを入手し、カスタマーポータルから製品をダウンロード後、スタートボタンを押すだけです。
可能な限り簡単な作業にしてあります!
これから作業手順についてより具体的にご説明します。GitHubで公開されている bpms-mortgage-demoを利用します。
プロジェクトを入手
# 以下のようにプロジェクトをクローンしてください # $ git clone https://github.com/eschabell/bpms-mortgage-demo.git
プロジェクトはベータリリースがベースとなっている為、ファイナルドキュメントが用意されていません。この記事でプロジェクトの構成や設定手順を説明します。今後、プロジェクト構成の説明などはクイックスタートドキュメントとしてプロジェクトに含める予定です。
それでは、入手できたディレクトリとファイルを確認してみましょう。
プロジェクトの構成
README.md - インストラクションと、動かす為に必要な詳細が記述されています init.sh - 製品とデモの設定及びインストールを実施するスクリプトです installs/ - デモの為に製品を設置するディレクトリです。このディレクトリにある、README ファイルをご確認ください。 projects/ - JBDS から import できる開発者用デモプロジェクトが設置されています docs/ - デモのドキュメント support/ - インストール作業に使われるファイルや設定等が設置されています
あなたのマシンにプロジェクトをクローンしたら、カスタマーポータルから JBoss BPM Suite Beta1 をダウンロードしてください。
jboss-bpms-6.0.0.Beta1-deployable-eap6.x.zip というファイルがダウンロードされます。同様に、JBoss EAP 6.1.0 もカスタマーポータルからダウンロードしてください。
製品のインストール
# installs ディレクトリーへ、ダウンロードしコピーしてください。 # 下記コマンドを実行し、実行可能なファイルにしてください: # $ chmod +x installs/jboss-bpms-6.0.0.Beta1-deployable-eap6.x.zip $ chmod +x installs/jboss-eap-6.1.0.zip
次に、プロジェクトのルートディレクトリ配下で ini.sh(init.bat) を実行してください。
インストール時の出力
# Running the installation script gives the following output. # $ ./init.sh ################################################################# ## ## ## Setting up the Mortgage Demo ## ## ## ## ## ## #### #### # # ### # # ##### ##### ##### ## ## # # # # # # # # # # # # # # ## ## #### #### # # # ## # # # # ### ## ## # # # # # # # # # # # ## ## #### # # # ### ##### ##### # ##### ## ## ## ## ## ## brought to you by, ## ## Babak Mozaffari, Eric D. Schabell ## ## ## ## git@github.com:eschabell/bpms-mortgage-demo.git ## ## ## ################################################################# EAP sources are present... - detected target directory, moving on... - existing JBoss Enterprise EAP 6 detected... - moving existing JBoss Enterprise EAP 6 aside... Unpacking new JBoss Enterprise EAP 6... Unpacking JBoss BPM Suite 6.0.0.Beta... - enabling demo accounts logins in application-users.properties file... - enabling demo accounts role setup in application-roles.properties file... - setting up demo projects... - setting up standalone.xml configuration adjustments... - making sure standalone.sh for server is executable... Deploying web service that pulls out credit report of customer based on SSN... You can now start the JBoss BPM Suite with ./target/jboss-eap-6.1/bin/standalone.sh JBoss BPM Suite 6.0.0.Beta Mortgage Demo Setup Complete.
target ディレクトリが生成されたはずです。そこには、JBoss BPM Suite と事前に設定された住宅ローンデモが含まれる JBoss EAP server が設置されています。起動方法は次に説明します。
JBoss BPM Suite を起動
# クローンされたプロジェクトのルートディレクトリから、以下のコマンドで起動します # $ ./target/jboss-eap-6.1/bin/standalone.sh
JBoss BPM Suite ログイン画面 |
http://localhost:8080/business-central
「住宅ローンのデモ」に含まれる Human Task が使用するいくつかのロールはすでに定義されています。
デモ用のユーザーロール
- ユーザー名: erics パスワード: bpmsuite アドミン
- ユーザー名: alan パスワード: bpmsuite 鑑定士
- ユーザー名: bob パスワード: bpmsuite 仲買人
- ユーザー名:mary パスワード: bpmsuite マネージャー
初めて利用されるので、すべての権限を持つユーザー(erics)でログインしてください。製品が持つすべての機能を利用することができます。以下のスクリーンショットや説明は、erics でログインしていることが前提となります。
ログインに成功すると、JBoss BPM Suite が持つたくさんのコンポーネントへのリンクが貼られた初期画面をご確認いただけるはずです。「住宅ローンのデモ」がプリロードされている為、Authoring -> Administration メニューを利用する必要はありません。このメニューは、新規リポジトリーやプロジェクトを作成したり、Gitリポジトリーから 既存のものを import するのに利用します。
「住宅ローンのデモ」のビジネスプロセスを確認し、ビルド・デプロイする為、画面の左上から Authoring -> Project Authoring を選択してください。左側に Project Explorer のビューが表示され、プリロードされた「mortgage project」が右側に表示されるはずです。
また、すべてのプロジェクトのアーティファクトがロードされているはずです。左側にある、Project Explorer からご確認ください。
様々なアセットを探索してみてください。私たちは読者の皆様へ演習としてこの課題を残しておきます。ぜひ、楽しんでください。ご認識していただきたい注意点がございます。あくまでもこの製品はベータ版であり、修正予定の不具合が存在します。プロジェクトの README.md をご確認いただくと、あなたが遭遇する可能性がある不具合に関する詳細をご確認いただけます。
プロジェクト画面 |
では、プロジェクトをビルドし、デプロイします。そして、記念すべき最初のビジネスプロセス インスタンスを、このデモを通してスタートしましょう。その為に、Tools -> Project Editor を選択してください。画面右端に Build & Deploy ボタンがあるプロジェクトスクリーンが表示されます。
ボタンをクリックし処理が順調に終わると、Build successful と表示された緑色のバーがポップアップするはずです。
プロジェクトをビルドしデプロイする |
画面上部にある New Instance ボタンをクリックすることで、新規プロセスインスタンスが生成され、「住宅
ローンのデモ」へ提出する為の申請書(入力画面)がポップアップされます。
プロセス確認画面 |
申請書
- Name: erics
- Address: somewhere
- SSN: 123456789
- Income: 80000
- Property Sale Price: 50000
- Down Payment: 30000
- Amorization: 10
申請書の下部にある矢印ボタンをクリックして提出してください。その後、プロセスインスタンスの進捗状況をご確認いただくことができます。画面上部にある Tasks-> TasksList を選択し、処理待ちの Human Task があれば実行してみてください
すでにプロセスがロードされた JBoss BPM Suite
面白いオプションが用意されています。JBoss BPM Suite に 16個のプロセスインスタンスを事前にロードさせることができます。個々のインスタンスはそれぞれ違ったステータスになっています。また、Business Activity Monitoring(BAM) に付属する Process & Task Dashboard をご利用いただけます。# 下記コマンドを実行することで、16個のプロセスインスタンスをロードした状態にできます # $ java -jar support/jboss-mortgage-demo-client.jar erics bpmsuite
Process Management -> Process Instances ビューを選択することで、16個のプロセスインスタンスをご確認いただけます。Tasks -> Tasks List ビューからタスク一覧もご確認できます。
仕掛り中のタスク一覧 |
個々のプロセスインスタンスを確認し、プロセス変数の値まで見ることができます
プロセスインスタンスの変数を確認 |
モニタリングには、Process & Task Dashboard が利用できます。タスクリストからタスクを完了されている場合、特にお勧めです。
dashboard(BAM) モックデータや完了したプロセスを監視 |
これで JBoss BPM Suite を使い始める為のクイックオーバービューを終了します。
最後に注意点をお伝えします。このデモはすべてメモリー上で動作します。JBoss BPM Suite を再起動した場合、あなたが使用したプロセスデータ、インスタンスなどすべての情報を失います。また、再インストールを実施される場合は、最初に説明した手順を繰り返してください。
原文: Red Hat JBoss BPM Suite - get rocking with the all new Mortgage Demo by Eric D. Schabell
JBoss BPM Suite 6.0.0.GA が入手可能になりました。現時点ではこちらのサイトからダウンロードできます。
返信削除https://www.jboss.org/products/bpmsuite