Red Hat JBoss BPM Suite 一般的なローンのデモ |
以前、一般的なローンのデモをご紹介しましたが、ビジネスプロセスの初期デザインに小さな問題がありました。
初期デザインは、ユーザータスクの承認が完了しタスクを終了する際、別プロセス「chunk」(他に最適な言葉がなかった為)にシグナルを送信します。この別プロセスは、データベースへの記録処理を可視化します。
あなたのマシンにクローンすることができたら、カスタマーポータル から JBoss BPM Suite 6.0.1 と JBoss EAP 6.1.1 をダウンロードしてください。
製品が起動したら ブラウザーを起動し、JBoss BPM Suite の Business Central にログインしてください。
このDB監査処理は、BPMN2の仕様に準拠していないシグナルイベントで開始していました。シグナルイベントノードには入力遷移が必要でした。本来は、別トークンからシグナルイベントノードに遷移し、外部からのシグナルを待ち、シグナル受信後に次のノードへ遷移するべきです。
シグナルイベントを使い実行中 |
今週、プロセスのデザインを見直しドキュメントを更新しました。そこであなに成果をお伝えします。
今度のプロセスは parallel gateway を持ち、外部からのトリガーを待つシグナルイベントノードへ分岐します。もう一つの分岐先はユーザータスクの承認処理へ遷移します。承認されユーザータスクが終了する際、シグナルを送るよう定義してあります。
このシグナルは CC Event(Customer Contact Eventの略)としてキャッチされ、顧客情報をマーケティングデータベースへ登録します。企業はこの登録情報を利用し、将来ターゲットを絞ったマーケティングを行うことができます。
承認が終了し、シグナルイベントがトリガーされる |
この一般的なローンデモの新バージョンはここでタグ付けされています:
Github にホストされた一般的なローンのデモを使う為、より詳細な作業手順をご案内します。
プロジェクトを取得する
# 以下のようにプロジェクトをクローンしてください # $ git clone https://github.com/eschabell/bpms-generic-loan-demo.git
このプロジェクトはベータリリースをベースにしている為、最終版のドキュメントは用意されていません。その為、今回の記事で順に説明します。将来は、クイックスタートドキュメントが、先ほどクローンしていただいたプロジェクトに含まれます。プロジェクトのアーキテクチャーの概要を説明したスライドも含まれる予定です。
まず、クローンされたプロジェクトのディレクトリやファイルを見ていきましょう。
プロジェクトの構成
README.md - インストラクションと、動かす為に必要な詳細が記述されています init.sh - 製品とデモの設定及びインストールを実施するスクリプトです installs/ - デモの為に製品を設置するディレクトリです。このディレクトリにある、README ファイルをご確認ください。 projects/ - JBDS から import できる開発者用デモプロジェクトが設置されています docs/ - デモのドキュメント support/ - インストール作業に使われるファイルや設定等が設置されています
あなたのマシンにクローンすることができたら、カスタマーポータル から JBoss BPM Suite 6.0.1 と JBoss EAP 6.1.1 をダウンロードしてください。
製品のインストール
# installs ディレクトリーへ、ダウンロードしコピーしてください。 # 下記コマンドを実行し、実行可能なファイルにしてください: # $ chmod +x installs/jboss-bpms-6.0.1.GA-redhat-4-deployable-eap6.x.zip $ chmod +x installs/jboss-eap-6.1.1.zip
さぁ、プロジェクトのルートディレクトリで、いよいよ init.sh(もしくは、init.bat)を実行することができます。
インストールスクリプトの実行結果
target ディレクトリが新しく作成され、JBoss EAP サーバーが格納されているはずです。 EAP には、JBoss BPM Suite と「一般的なローンのデモ」がインストールされています。デモプロジェクトは、以下の作業でスタートします
JBoss BPM Suite を起動する
# クローンされたプロジェクトのルートディレクトリから、以下のコマンドで起動します # $ ./target/jboss-eap-6.1/bin/standalone.sh
JBoss BPM Suite ログイン |
製品が起動したら ブラウザーを起動し、JBoss BPM Suite の Business Central にログインしてください。
「一般的なローンのデモ」で利用する Human Task用に、すでにいくつかロール(権限)が設定されています。
デモ用のユーザーとロール
- {ユーザー名: erics, パスワード: bpmsuite} すべてのロールとアドミン権限を持ちます
- {ユーザー名: alan, パスワード: bpmsuite} ローン・オフィサーのロールを持ちます
Project Authoringを選択 |
初めて試される方は、作業を簡略化する為に最初にリストされたユーザー(erics)でログインしてください。すべてのロールを持っているからです。以下のスクリーンショットは、すべて erics でログインしています。
ログインに成功すると、JBoss BPM Suite が持つたくさんのコンポーネントへのリンクが貼られた初期画面をご確認いただけるはずです。「一般的なローンのデモ」がプリロードされている為、Authoring -> Administration メニューを利用する必要はありません。このメニューは、新規リポジトリーやプロジェクトを作成したり、Gitリポジトリーから 既存のものを import するのに利用します。
Project Explorer |
「一般的なローンのデモ」のビジネスプロセスを確認し、ビルド・デプロイする為、画面の左上から Authoring -> Project Authoring を選択してください。左側に Project Exploer のビューが表示され、プリロードされた「GenericLoanApplication」が右側に表示されるはずです。また、すべてのプロジェクトのアーティファクトがロードされているはずです。左側にある、Project Explorer からご確認ください。
様々なアセットを探索してみてください。私たちは読者の皆様へ演習としてこの課題を残しておきます。ぜひ、楽しんでください。ご認識していただきたい注意点がございます。あくまでもこの製品はベータ版であり、修正予定の不具合が存在します。プロジェクトの README.md をご確認いただくと、あなたが遭遇する可能性がある不具合に関する詳細をご確認いただけます。
Project Editor |
では、プロジェクトをビルドし、デプロイします。そして、記念すべき最初のビジネスプロセス インスタンスを、このデモを通してスタートしましょう。その為に、Tools -> Project Editor を選択してください。画面右端に Build & Deploy ボタンがあるプロジェクトスクリーンが表示されます。
ボタンをクリックし処理が順調に終わると、Build successful と表示された緑色のバーがポップアップするはずです。
プロジェクトをビルド・デプロイします |
画面の上部にある Process Management -> Process Definitions を選択してください、デプロイされたプロジェクトが確認できるはずです。 「GenericLoanApplication」というエントリーがあるはずです。そのエントリーの右側にある虫眼鏡をクリックすることで、ビジネスプロセスの詳細情報を確認できます。
画面上部にある New Instance ボタンをクリックすることで、新規プロセスインスタンスが生成され、「一般的なローンのデモ」へ提出する為の申請書(入力画面)がポップアップされます。
ビジネスプロセスの開始 |
下記データを、プロセスインスタンス用に入力してください。
申請書の提出
- Name: erics
- Age: 30
- Income: 3000
- Amount: 10010(1万円以下であれば自動承認されます。Human Taskは利用されません)
- Period(月): 24
申請書の下部にある矢印ボタンをクリックして提出してください。その後、プロセスインスタンスの進捗状況をご確認いただくことができます。画面上部にある Tasks-> TasksList を選択し、処理待ちの HumanTask があれば実行してみてください。
モニター(BAM)
ビジネスプロセスをモニターするには、Process & Task Dashboard をご利用ください。特に、HumanTaskを claim したり complete した際にはご確認ください。
dashboard(BAM)を使ったモニタリング、1つ Human Taskが完了しています |
これで、JBoss BPM Suite を始めるにあたってのクイックビューは終了です。
最後に注意点をお伝えします。このデモはすべてメモリー上で動作します。JBoss BPM Suite を再起動した場合、あなたが使用したプロセスデータ、インスタンスなどすべての情報を失います。また、再インストールを実施される場合は、最初に説明した手順を繰り返してください。
原文: Red Hat JBoss BPM Suite - Generic Loan Demo with Signal Event by Eric D. Schabell
ビジネスプロセス(bpmn2)のリファクタリング作業を振り返ります。今回はエンジニアリング視点でのリファクタリングですが、ビジネスユーザー視点でのリファクタリングの話も聞いてみたいです。共有できる経験をお持ちの方は、ぜひご連絡を!!
返信削除リファクタリング前の画像(ビジネスプロセス)は、こちらの記事からすぐ確認できます。 http://playintegration.blogspot.jp/2013/11/red-hat-jboss-bpm-suite.html